2008年9月13日土曜日

再会。

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毎日のように動物たちが訪ねてくる。
「ばんざい、これで今日からネット・ペット・カフェだ」
うっかりそんなことを言ったら、ところがだ。もうたいへんな抗議、抗議、抗議。

ペットだって? 誰が?
ぼくらは動物でしょう。しかも絶滅した動物なんだよ。それがどうしてペットになっちゃったんだ?
カフェだなんて、ろくなもんじゃない。
ペットでもいいけど、そこには番犬も入るのか?

私は指揮者みたいにみんなを制してから
「えらそうにきこえると思うけど」と話し始めた。「私は全部憶えている。その記憶がいつもうまく取り出せるとは限らないけれど、脳の中にはみんなのことそれぞれが詰まっている。それはずっと引き継がれる」

オオカミなのに縞がついていたり、鳥なのに小さな羽根しかついていなかったり、野性の山羊なのに美しいブルーの体をしていたり、まるで何かの間違いといったふうに必ず変わったところのある絶滅動物たちはざわざわして、あちこちで言った──ほんとに、ほんとに、ほんとに?

「そう、うそではない」と私が言うと、みんなはいっそう安心したようだった。
だが、それで? と私自身は思う。こういう流れになること自体、プログラムがどこかバグってるんじゃないの?
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