蠅は、壁にぶらさがって休んでいる。
そうして、眺められることを記していきたいのだが、ふと、そうしている自分についてはいったい誰が記していくのだろうか、という考えがよぎりもする。
自分の羽、自分の前脚。
蠅はここでは、のうのうと、暮らしていける。甘いミルクを吸って、クッキーのかけらと、サンドイッチのバターをなめて。
スターバックスの蠅は実際、ただの蠅ではない。よく見てて、あの壁紙を。彼らはあの壁紙を、すっと通り抜けてしまう。壁の中へ?
どこへなのか、どうしてなのかは、追い追い話すとしよう。
で、そうかと思うと、また現れることができる。そう、何度でも。手品みたいに。
0 件のコメント:
コメントを投稿